まず、10分から座りましょう
一番落ち着く時間帯はいつ?
一番落ち着く場所はどこ?
いつ、どこでを探すことは、
自分と会話すること。
生命は静けさを求めています。
一日一回、座ってみましょう。
呼吸はゆっくりと
気分はゆったりと
天と結びついて
大地と結びついて
私達は大自然の一員です。
まずは、10分からはじめましょう。
・五柱念主語の姿勢と呼吸の念主語を
頭に入れておきます。こちら
・6つの手引きを用意しました。
順番に1日にひとつづつ、実践します。
・座る前に読んで、頭に入れ
思い出しながら座ります。
一日一禅(1) ◆座ってみる
・欠気一息(かんきいっそく)
窓を開けて空気を入れ替えるように、口から吐いて、 吸う時は、鼻から新鮮な空気を取り入れるように行います。
数回繰り返し、口から吐いたら口を閉じ、鼻からの呼吸に 変えて、心身を冥想へと切り替えていきます。
・呼吸に意識をしながら姿勢を整えていきます。
「楽立脊柱」 背骨を意識して、すーっと楽に自然に立てます。 天に向かって聳え立つように。
「定腰腹盤」 重心を丹田に置き、下半身をどっしりと安定させる。 大地に根を張るように。
「呼吸」 細く長く吸って、細く長く吐く静かな呼吸。 おだやかにゆったりと。
姿勢を定めて、呼吸に協力し 呼吸を鎮めて、姿勢に協力し 姿勢と呼吸は冥想に協力していきます。
この基本をマスターすることが、冥想の第一歩です。
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一日一禅(2) ◆上虚下実
文字通り、上半身の力は抜けて 下半身に、力がこもっている状態をいいます。
逆に上実下虚の状態は、余分な力が入っていて 心身が不安定になっています。
こころを落ち着かせ、呼吸と共に 無理のない姿勢へと導いていきます。
まず、「楽立脊柱」と「定腰腹盤」を意識して、 丹田を起点に背骨を伸ばします。
次に「伸頭頂喉」です。 頭全体、頭頂部を天に向かって伸ばします。 喉は圧迫しない程度に顎を引いて背骨と自然な 流れにします。
「脱顔肩指」 顔、肩、指先と、順に脱力していきます。
上半身の余分な力を抜いて行きます。
顔は脳の緊張も解していくだけでなく、体全体の 緊張も解していきます。
姿勢と呼吸は一体です。 姿勢が整えば整うほど、呼吸は安定します。
呼吸が安定すればするほど、姿勢が整ってきます。
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一日一禅 (3)
◆冥想はお返しの行
冥想を上手にやる必要はありません。 冥想は、お返しの行だからです。 体とこころは休むことなく働いてくれています。
ですから、 無理をさせてごめんなさい。 頑張ってくれてありがとう。
・姿勢でお返し 姿勢を正すことは、体に無理を与えていないということです。 「楽立脊柱」「定腰腹盤」「伸頭頂喉」「脱顔肩指」の 順に姿勢をただしていきます。
次に「直囟臍門」をやってみましょう。 直線で結ぶのは、囟(頭頂部の中心点)、臍、肛門です。 上半身を前後、左右のバランスをとっていきます。
内臓が納まるべきところに納まり、圧迫を受けることなく のびのびしています。
・呼吸でお返し
ゆっくり呼吸は、緊張をほぐしてくれます。 あたふたと過ごしている日常から、心身を解放していきます。
こころの中で合掌して、自分自身に向かいます。 よろしくお願しますと挨拶して始め、
ありがとうございましたと合掌で終わります。
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一日一禅 (4)
◆呼吸のちからを実感していく
ここでは呼吸に意識を集中していきます。
「吸気豊満」 気は、酸素をはじめとする生命エネルギーを表します。 そして、体はエネルギーを入れる器のようなもの。
吸う息に意識を持っていき、その器に、 気を豊かに満たすように取り入れていきます。
「数気鎮脈」 ここでは、気は呼吸を表します。 吸いながら1と数え、吐きながら2と数えます。
なだらかな山と谷の呼吸曲線を描くイメージで、 呼息と吐息の長さは同じくらいにしていきます。
一定のリズムで呼吸をしていくと脳波が安定し、 脈が鎮まります。 気持ちが穏やかな時は、おだやかな呼吸をしていて 気持ちが不安定であれば、呼吸も不安定になっています。
精神の安定度は、正直に呼吸に現れています。 ただただ、丁寧な呼吸を繰り返します。
息を吸っていると、それだけでおだやかになり 吐く息と一緒に、安心に包まれていく。 そんな気持に導かれていくことがあります。 |
一日一禅 (5) ◆楽しみながら呼吸力
一口に呼吸法といっても、さまざまなものがあって それぞれに心身に刺激を与えます。楽しみながら 取り組んでみましょう。
「随気還流」 姿勢や呼吸に意識することは冥想において必要ですが、 意識しないこと、すなわち、意識の解放も大切です。
随意、すなわち、呼吸に意識することなく体の要求に お任せして行います。
意識集中していた脳が休まって、解放されます。 全身を巡って活動しているものが、自然な流れを 取り戻します。
「呼気笑吐」 体内には不要となったガスが残っています。 ハッハッハッと笑いの呼吸で排出します。
あくまでも冥想の中での呼吸法です。
声は出さないで、姿勢を崩さず、下腹の筋肉を
この呼吸法は丹田に力がこもっていきます。 下半身に重心が定まれば、定まるほど、上半身の 力が抜けていきます。
イメージ通りの呼吸は、姿勢が安定していることが
大切です、姿勢と呼吸は車の両輪のようなものです。
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一日一禅 (6) ◆天の気を戴く
ここではさらに呼吸法の枠を広げて行います。
呼吸は酸素を供給するだけでなく、プラナ即ち 大自然のエネルギーを戴くものです。
空気がおいしいとか、陽の光が気持いいと感じるのは 生命が求めている生命の源だからです。
「吸気豊満」 鼻から吸ったプラナを、ゆっくりと丹田まで取り入れる
イメージで行います。 丹田の位置に当たる下腹部を少し膨らませて、 プラナを孕むようなイメージで行います。
「精気滲管」 精気とは、元気の気、やる気の気。その源となる プラナを全身に取り入れていきます。
血管、神経、脊髄、リンパ管、すべてが管です。 管の中に滲み渡るように行います。
吸う息で脊髄から丹田で取り入れ、吐く息で
丹田から、神経、血管、リンパ管へと流していきます。
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